「暮らしの質を高めたい」「長く愛着を持てる家にしたい」。そんな想いで家づくりを考えるとき、間取りやデザインと同じくらい大切なのが「素材選び」です。

床や壁、建具や家具。毎日目にして、手や足で触れる素材は、住まいの心地よさや空間の雰囲気を大きく左右します。今回は、上質な暮らしをつくる素材の選び方を、群馬県高崎市の工務店SAMATAがご紹介します。

 

この記事のポイント

  • 心地よさは「触れる素材」で決まる:無垢床や塗り壁など、毎日触れる場所こそ素材にこだわる価値がある
  • 上質さは「質感の組み合わせ」でつくる:同じ色でも、マット・艶・木・金属・布の組み合わせで空間の印象が変わる
  • 「経年美」で選ぶ:年月とともに味わいが増す素材は、長く愛せる住まいにつながる

 

住まいに使われる主な素材の特徴

まずは、住まいの内装によく使われる素材の特徴を比べてみましょう。

無垢床

  • 触れたとき:やわらかく、冬でもひんやりしにくい
  • 見た目:木目が一枚ずつ違う、自然な表情
  • 年月による変化:色に深みが増し、艶が出てくる
  • お手入れ:乾拭きが基本。傷は補修しやすい

サンゴの塗り壁

  • 触れたとき:ざらっとした、やさしい手ざわり
  • 見た目:マットで落ち着いた質感。光で陰影が生まれる
  • 年月による変化:色や風合いの変化はゆるやか
  • お手入れ:汚れや小さな傷は部分補修できるものが多い

タイル・石材

  • 触れたとき:ひんやり、しっかりとした硬さ
  • 見た目:重厚感・高級感
  • 年月による変化:傷みにくく、風格が出る
  • お手入れ:水や汚れに強い。目地の掃除が必要

ビニールクロス・合板フロア

  • 触れたとき:均一でさらっとした手ざわり
  • 見た目:色柄が豊富で、仕上がりが均一
  • 年月による変化:汚れや色あせが目立ってくることがある
  • お手入れ:汚れを拭き取りやすい。傷みが進むと張り替え

どの素材にも良さがあり、「どれが正解」というものではありません。大切なのは、どこに、どの素材を使うかです。

 

① 心地よさは「触れる素材」で決まる

毎日触れる場所こそ、素材選びの価値があります。見た目だけでなく、足裏や手のひらで感じる心地よさが、暮らしの満足度を大きく左右します。

無垢床は、足裏にやさしい「やわらかな感触」

無垢床は、天然の木をそのまま切り出した床材です。木の中に空気を含んでいるため、足ざわりがやわらかく、冬でもひんやりしにくいのが魅力です。素足で過ごしたくなる床は、それだけで家にいる時間を心地よくしてくれます。

サンゴの塗り壁は、空気まで心地よい空間に

サンゴの塗り壁は、職人が手で仕上げる壁材です。湿気を吸ったり吐いたりする調湿性を持つものが多く、ジメジメしやすい季節も、乾燥しやすい季節も、室内の空気をやわらかく整えてくれます。

家具の素材をそろえると、空間に統一感が生まれる

床や建具の木の色と、ダイニングテーブルや棚の木の色をそろえると、空間全体にまとまりが生まれます。目で見たときと、手で触れたときの印象がそろうことで、落ち着いた心地よさにつながります。

【POINT】
「触れるたびに心地よい」という感覚は、暮らしの満足度を大きく上げる要素です。自然素材は、五感に響く豊かさをつくり出します。

 

② 見た目を整える「質感のコントロール」

同じ白い壁、同じ木の床でも、素材の質感によって空間の印象は大きく変わります。上質な空間は、色だけでなく質感の組み合わせで整えられています。

マットな素材は落ち着き、艶のある素材は洗練された印象に

塗り壁のようなマットな素材は、光をやわらかく受け止め、落ち着いた雰囲気をつくります。一方、タイルや金属など艶のある素材は、光を反射してシャープで洗練された印象に。LDKはマットな素材を中心に、キッチンや洗面には艶のある素材をアクセントに使う、といった組み合わせがおすすめです。

木・金属・ファブリックを組み合わせて「空間のリズム」をつくる

木だけ、白だけでまとめると、空間が単調に見えることがあります。木のぬくもりに、アイアンの手すりや照明、リネンのカーテンやソファの布地を組み合わせると、空間にメリハリが生まれます。主役の素材を1つ決め、ほかの素材は少しずつ添えるのが、まとまりを保つコツです。

素材の陰影と照明で、大人の上質感を演出する

塗り壁の凹凸や木目、タイルの表情は、光の当たり方で見え方が変わります。壁を照らす間接照明や、ダウンライトの位置を工夫すると、昼とは違う陰影が生まれ、夜の時間を落ち着いた雰囲気で過ごせます。

【POINT】
素材の質感は、写真では伝わりにくい一方で、実際に体感すると印象が大きく変わります。上質な空間ほど、光の当たり方や影の出方までこだわっています。

 

③ 長く愛せる「経年美」で選ぶ

新築のときがいちばん美しい素材もあれば、年月を重ねるほど味わいが増す素材もあります。長く暮らす家だからこそ、「経年劣化」ではなく「経年美」という視点で素材を選んでみてはいかがでしょうか。

無垢材は、年月とともに色に深みが増す

無垢材は、日の光を浴びて少しずつ色が深まり、艶が出てきます。暮らしの中でついた小さな傷も、時間とともになじみ、家族の歴史として味わいに変わっていきます。

タイルや石材は、耐久性が高く風格が生まれる

タイルや石材は傷みにくく、長い年月を経ても美しさを保ちやすい素材です。玄関の土間やキッチンの壁など、汚れやすく傷つきやすい場所に使うと、その強さが生きてきます。

手入れしながら「育てる楽しさ」がある

無垢床にオイルを塗る、塗り壁の汚れを補修する。上質な素材は、少し手をかけることで長く美しく使えます。手入れをしながら住まいを育てていく時間も、暮らしの楽しみのひとつです。

【POINT】
「劣化」ではなく「経年美」へと変わる素材を選ぶことは、張り替えや買い替えの回数を減らすことにもつながります。長い目で見て、納得のいく選択になります。

 

場所別・素材選びのヒント

  • LDK:素足の心地よさとくつろぎを大切に。無垢床+塗り壁で、やわらかく落ち着いた空間に
  • 寝室:静かで落ち着く空気を。マットな塗り壁と、やわらかい間接照明がおすすめ
  • 玄関:汚れへの強さと第一印象を。土間はタイルや石材。においや湿気がこもりやすいので、壁に調湿性のある素材を使うのも◎
  • キッチン・洗面:水や汚れへの強さを。壁はタイルなど拭き取りやすい素材をアクセントに
  • 階段・手すり:手に触れる心地よさを。木やアイアンで、毎日触れる場所に質感を

 

素材選びで後悔しないための注意点

  • サンプルは大きなもので、実際の光の下で見る:小さなサンプルと、壁一面・床一面に使ったときでは印象が変わります
  • お手入れの方法を知っておく:無垢床は水をこぼしたら早めに拭く、など素材ごとの扱い方があります
  • 自然素材ならではの変化を理解しておく:無垢材は季節によってわずかにすき間ができたり反ったりすることがあります。これも天然の木ならではの性質です
  • すべてを自然素材にしなくてもよい:よく触れる場所・長く過ごす場所から優先して取り入れると、予算とのバランスがとりやすくなります

 

SAMATAの家づくりでできること

SAMATAは、1965年創業の群馬県高崎市の工務店です。「こだわりや要望をとことんお聞きし、自然素材や健康を考えた家づくりで、40年、50年、60年と続く信頼関係を築きたい」という想いで家づくりをしています。

LSクラス・Sクラスでは、次の自然素材を標準でお選びいただけます。

  • 無垢材の床
  • サンゴの塗り壁

素材の組み合わせや照明の計画も、ご家族の暮らし方や好みを伺いながら一緒に考えます。「無垢床にしたいけれど手入れが心配」「どこに塗り壁を使えばいいか分からない」といったご相談もお気軽にどうぞ。

暮らしやすさの工夫については「いつまでも自宅で暮らせる家とは?健康寿命を延ばす住まいの工夫9選」でもご紹介しています。

 

よくある質問

Q. 無垢床と合板フロアの違いは何ですか?

A. 無垢床は天然の木をそのまま切り出した床材で、足ざわりがやわらかく、冬でもひんやりしにくいのが特徴です。年月とともに色に深みが増します。合板フロアは表面に化粧材を貼った床材で、品質が均一で傷や汚れに強いものが多いのが特徴です。

 

Q. 無垢床は傷がつきやすいですか?

A. 合板フロアに比べると、やわらかい分、傷やへこみはつきやすい素材です。ただし、小さな傷は時間とともになじみ、補修もしやすいため、「傷も味わい」として楽しまれる方が多い素材です。

 

Q. サンゴの塗り壁にはどんなメリットがありますか?

A. 湿気を吸ったり吐いたりする調湿性を持つものが多く、室内の空気をやわらかく整えてくれます。また、マットで落ち着いた質感があり、光の当たり方で陰影が生まれるため、空間に上質な雰囲気をつくれます。

 

Q. 「経年美」とは何ですか?

A. 年月が経つことで、素材の色や艶、風合いに深みが増し、新築時とは違う美しさが生まれることです。無垢材やタイル・石材などが代表的で、手入れをしながら長く使うことで味わいが増していきます。

 

Q. 自然素材を取り入れたいけれど、予算が心配です。

A. すべてを自然素材にしなくても大丈夫です。LDKの床や、よく触れる場所・長く過ごす場所から優先して取り入れると、予算とのバランスがとりやすくなります。どこに何を使うか、一緒に考えることもできます。

 

まとめ:素材を選ぶことは、暮らし方を選ぶこと

  • 心地よさは、毎日触れる「素材」で決まる
  • 上質さは、マット・艶・木・金属・布の「質感の組み合わせ」でつくる
  • 年月とともに味わいが増す「経年美」の素材は、長く愛せる住まいにつながる
  • すべてを自然素材にしなくても、よく触れる場所から取り入れればよい

素材の質感は、写真だけでは伝わりきりません。ぜひ実際に見て、触れて、確かめてみてください。

 

家づくりのご相談はお気軽に

「自然素材の家に興味がある」「まだ何も決まっていないけれど話を聞いてみたい」という段階でも大丈夫です。モデルハウスでは、無垢床の足ざわりや塗り壁の質感を実際に体感していただけます。お電話でのお問い合わせも受け付けています。

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