前回は、住宅ローンの借り換えの手順についてご紹介しました。
しかし、場合によっては借り換えができないこともあります。
借り換えができないのは、どんなケースなのでしょうか。
:同じ金融機関での借り換え
住宅ローンを借りている銀行から、新たな商品が出たとします。
それが金利面などでも優遇されていて、
魅力的な商品だったとします。
しかし、同じ金融機関での(支店が別でも)借り換えはできません。
※金利などの相談には応じてくれます。
:公的住宅ローンへの借り換え
財形住宅融資は借り換えできません。
ちなみに、フラット35への借り換えはできますが、
フラット35sへの借り換えはできません。
:住居を賃貸にした
転勤などで、借入先の承諾を得て賃貸にした場合、
収益物件とみなされます。
この場合、借り入れができなくなり、金利も高くなる場合があります。
:仕事を転職もしくは独立した
一般的に、金融機関では最低勤続年数を定めています。
このため、転職や独立後の借り換えをする場合は、
1年~3年程度の勤続年数が必要です。
:収入が減ってしまった
金融機関では、年収に対する年間返済額の割合の基準があります。
収入が減り、審査基準を年間返済額が上回ってしまうと、
借り換えできません。
:健康状態が悪化してしまった
借り換え時も、団体信用生命保険への加入が
ほとんどの金融機関で義務付けられています。
このため、健康状態が悪化し、団信に加入できないと、
借り換えもできないことになります。
:物件価値が著しく落ちてしまった
希望する融資金額よりも、物件の評価額が低いと、
担保割れとなってしまいます。
そうなると融資が受けられません。
しかし、金融機関によって判断基準が異なるため、
いくつかの金融機関で評価を受ければ、
融資可能な金融機関が見つかるケースもあります。
:住宅ローンやカードの支払いを延滞したことがある
過去1年以内に、
返済中のローンやその他の支払いに延滞があった場合は、
借り換えが難しくなります。
債務整理については、過去5年以内が対象となります。
今回は、借り入れが難しくなるケースを紹介しました。
住宅ローンは、支払いが始まると
「あれ?月いくらだった?」
「金利って、何%だったかな?」
など、ついつい忘れてしまいがちです。
まずは、借り入れ前の資金計画、
そして、こまめな返済の見直しをお勧めします。