前回、同居家族なら(二世帯住宅で構造上 共有部分がなくても)

 

相続税が80%引きになると説明しましたが、税制改正に伴って

 

 

 


 

また、平成26年1月1日以後に相続開始があった場合には、特定居住用宅地等の取扱いについて、次の事項の改正が行われています。

①二世帯住宅に居住していた場合
被相続人と親族が居住するいわゆる二世帯住宅の敷地の用に供されている宅地等について、二世帯住宅が構造上区分された住居であっても、区分所有建物登記がされている建物を除き、一定の要件を満たすものである場合には、その敷地全体について特例の適用ができるようになりました。

出典(国税庁)


という、新しい決まりができました。

この中の一文【区分所有建物登記がされている建物を除き】

が要注意です!

区分所有登記とは、分譲マンションのように部屋の

一つ一つに独立した

権利を入れることができる登記のことです。

分譲マンションは、一部屋毎に売ったり買ったり

できますよね。

これは、部屋毎に区分登記されているからなん

です。

そして、【区分登記所有建物登記がされている建物

を除き】というのは、

本来はマンションの別々の部屋に住んでいる人まで

を同居とは認めない、

という趣旨で盛り込まれました。

しかし、この一文を知らずに二世帯住宅を建てると

大変なことになります。

なんと二世帯住宅でも区分所有登記はできるの

です!!

例)

一階・・・父母居住(父の所有権)

二階・・・子供家族居住(子供の所有権)

このように登記がされている場合には、子供は同居

扱いにはなりません。

つまり、二世帯住宅に住んでいても相続税80%

引きの特例は受けられないのです。

その結果、相続税が何千万円も増えてしまうことも

あります。

同じ二世帯住宅であっても、登記の入れ方ひとつで

何千万円もの差が出ます。

ここでよく誤解をされる方が多いのが、

【共有登記】です。

【共有登記】とは、ひとつの所有権を複数の人が

共有で持つことを言います。

例)

一階・・・父母居住

二階・・・子供家族居住

父と子で半分ずつ所有

この場合には、同居扱いとなり80%引きの特例を

受けられます。

共有とは、あくまでも1つのものをシェアして所有

するということです。

区分とは、2つのものをそれぞれが所有するという

ことです。

同じ二世帯住宅でも、登記の入れ方ひとつで後々

相続税に大きな差額が出てきます。

二世帯住宅をご検討の方は、

覚えておいてください!