住宅購入で一番やってはいけない失敗とはなんでしょう。
・・・それは、取り返しのつかない失敗です。
間取りでしょうか。はたまた収納? それとも家事動線・・・?
いえいえ、
一番取り返しのつかない失敗は、ずばり・・・
資金計画です。
後悔にも度合いというものがありますが、
資金計画の失敗は、「死ぬほど後悔する」部類に入るでしょう。
:資金計画を甘く見るとどうなるのか
資金計画をしっかりしないと、ローンの返済が生活を圧迫する危険があります。
結婚や住宅購入など、「大事なのは勢いだ!」なんて話も耳にしますが、
住宅購入には勢いとは程遠い綿密な資金計画がとても重要になってきます。
例えば、こんな失敗談があります。
Aさんは、家賃9万円のメゾネットハウスに住んでいました。
契約更新が近づいてきたある日、ふと住宅関係のチラシが目に入りました。
最寄り駅まで徒歩15分、80坪の旗竿地に建坪42坪の家が、3500万円。
有名なハウスメーカーの建売でした。
Aさん夫婦は共働きで子どもが1人、両親とは別居でしたが、
子だくさんを望むAさんは、ゆくゆくはどちらかの両親と同居して育児に協力してもらう予定でした。
貯金はほとんどなく、夫婦共に奨学金の返済と車のローンがありましたが、
収入もかなりあったので何も不安に思っていませんでした。
この家を購入したい!
早く決断しないと売れてしまうだろうし、アパートの契約更新もやってくる。
そこで、チラシを見た翌週には内覧に行き、あっという間に契約。
両親も、同居をするなら月々数万円資金援助してくれるとのこと。
物件は消費税や諸費用と、何だか知らないお金がかかってしまい、
気づけば夫婦合算で4200万円の住宅ローン。
なんとなく固定金利を選択し、返済は月々13万円近くに。
それでも、Aさんは夫婦で働けば貯金すらできるはず、と思っていたのです。
ところが・・・
引越した翌春、住宅取得税と固定資産税という大きな出費があり、
冬のボーナスをとっておいたのでなんとか払えたというAさん。
ここから、さらに想定外の出来事がおこります。
奥さんは2番目の子の出産のため、産休に。
そのあとすぐに3番目の子を妊娠し、体調への不安もあって奥さんは退職。
頼りの両親は、祖父母の介護があるのでまだ同居できないと言ってきました。
その時、Aさんは初めてこれらのことを想定した上でローンを組むべきだったと気づきます。
しかし、時すでに遅し。
手取り30万円のAさんの家計は火の車。
もしボーナスが出なければ、幼稚園の月謝も危うく払えないほどの赤字家計。
外食も旅行も、子どもの習い事も我慢する日々となってしまいました。
:家を購入して幸せになる人、不幸になる人の違い
家を購入して幸せになる人は、次の3つのことをしています。
・資金計画
・住宅会社の比較
・金融機関の比較
逆にいうと、この3つを必ずやっておけば、
住宅購入後に「我慢・節約・仕事」に追われることなく、
安心して暮らしていくことができるのです。
資金計画で家計をしっかりと把握し、
自分たちの生活にあった住宅会社や金融機関を選択することが、
失敗のない家づくりへの道しるべとなるのです。
一番大切なのは、デザインや間取りや性能ではなく、
住宅を購入する人が「等身大の自分達の生活」を把握することではないでしょうか。