現在、太陽光発電システムの普及率は、
総務省が公開した平成26年度の実態調査の結果では、
全国平均で6.6%(二人以上の世帯)となっています。
日照量の違いなどから、太陽光発電システムを設置する世帯数は都道府県で差があり、
普及率上位3位は宮崎、佐賀、山梨、
下位3位は北海道、青森、新潟、となっています。
ちなみに年代別にみると、30代が最も普及率が高い年代となっています。
普及率は年々増加していますが、
新築するときに太陽光を検討する上で、どんなことに留意すればよいでしょうか。
今回は、基本的なチェックポイントをご紹介します。
①屋根の形を学んでおこう
新築で一般的に多い屋根は
「切妻(きりづま)」「片流れ」「寄棟(よせむね)」です。
3つの屋根で一番多く太陽光パネルを搭載できるのは「片流れ屋根」です。
そして、太陽光パネルは南向きがセオリーですので、
屋根が流れる方向がある程度限定されます。
発電量を考慮すればするほど、屋根の形の制限は生じると考えておきましょう。
それに伴い、屋根裏などの間取りに影響があることも知っておきましょう。
屋根の形や間取りを先に決めた場合は、
イメージしていた発電量が確保できない場合もあります。
新築する建築会社と、太陽光パネルの設置会社の両方と
打ち合わせしていくことが大切です。
②発電量を幅をもって予測しておこう
太陽光発電は、日照量に大きく影響を受けます。
晴天の日の発電量を100%とすると、
曇りの日は50%~10%、
雨の日は20%~5%となります。
また、北海道と沖縄というように、緯度の違い、気候の違いからの差もあります。
各太陽光パネルのメーカーが出している値では、
日本の標準的な場所で 1kwあたり年間1100kwh程度発電します。
一般的な家庭の年間電力使用量が約4600kwhなので、
4~5kwの太陽光パネルを設置すればよいという計算になります。
しかし、新築予定の周辺の環境によっては、日照量に影響がある場合があります。
どの程度発電できるのか、周辺環境も十分考慮して予測しておきましょう。
③メンテナンス費用を把握しておこう
太陽光パネルには必ずメンテナンス費用が発生します。
ここは太陽光発電業者にしっかり確認を取りましょう。
例えば4kwの太陽光パネルを設置した場合、
20年間で30万円程度のメンテナンス費用を考えておきましょう。
メンテナンスには、
・定期点検
・パネルの掃除
・パワーコンディショナーの交換費用
などがあります。
太陽光パネルは表面がガラスのため、汚れたりヒビが入ったりすると
発電量の低下につながります。
パネルをきれいにしようと思っても、素人が屋根に上るのは大変危険です。
また、パネルを破損することにもなりかねません。
ここは専門業者に依頼したほうがよいでしょう。
また、パワーコンディショナーもいつかは交換が必要です。
寿命は平均15年程度といわれ、交換費用は20万円前後となります。
そして、故障する可能性もあります。
各メーカーの故障率を平均すると、約2.5%になります。
これらのメンテナンス費用も考慮し、設置業者にしっかりと確認しておきましょう。
まとめ
太陽光パネルを設置する上で、一番気になるのは費用対効果ではないでしょうか。
しかし、今回は意外と見落としがちな内容について取り上げてみました。
太陽光パネルを検討する時に、参考にしていただけると幸いです。