工法シリーズの第2弾として、

2×4工法(ツーバイフォー工法)について解説していきます。

 

 

 

 

2×4工法(工法)について解説!

 

2×4工法も、木造軸組工法と同じ木造系の建築方法になります。

 

2×4工法は、「木造枠組壁構法」と呼ばれることもあります。

 

2×4工法で家を建てる時には、以下のようなサイズの角材と合板を使います。

 

主に使われるのが2インチx4インチ(two by four)のサイズの角材であるため

 

2×4工法という名称で呼ばれています。

 

 

あまり知られていませんが、2×4以外にも角材の大きさによって以下のようなものがあります。

  • ツーバイフォー(2インチx4インチ)
  • ツーバイシックス(2インチx6インチ)
  • ツーバイエイト(2インチx8インチ)
  • ツーバイテン(2インチx10インチ)

 

 

ちなみに1インチは約2.54センチメートルですので、

 

ツーバイフォーの角材というのは縦5.08㎝、横10.16㎝のサイズの角材です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▶構造

 

 

2×4インチの木材で作られた枠組みに

構造用の合板を釘打ちした木製パネルを組み合わせて、

床、壁、天井などの面を作って行きます。

 

 

在来工法の場合、柱は最大で4mに1本あればいいのですが、

ツーバイフォー工法の場合は、約0.5mごとに柱があることになります。

 

ツーバイフォー工法は木材と合板を釘によって接合して組み立てるために、

釘の種類、本数、打ち方が構造強度に大きく影響します。

接合部には、ツーバイフォー工法独自の釘が使用されており、

釘はサイズ別に色分けされています。

 

 

釘の打ち方で強度が大きく変わるため、

適材適所に正確に釘が使用されていることが簡単に分かるようにするためです。

 

具体的には、緑、黄色、青、赤の4種類の釘があります。

それぞれの釘の長さは以下のようになっています。

  • 緑:50.8mm(厚さ9〜12mmの構造用合板打ち付け用)
  • 黄色:63.5mm(厚さ15〜18mmの構造用合板打ち付け用)
  • 青:76.2mm(厚さ24〜28mmの構造用合板打ち付け用)
  • 赤:88.9mm(厚さ38mmの構造用合板打ち付け用)

 

 

釘は合板の面に一定の間隔で打ち付けられ、以下のような壁板部分が出来上がります。

 

これを組み合わせて家を作って行きます。

 

 

 

 

 

 

▶2×4工法のメリット

 

 

在来工法である「木造軸構法」と比べた2×4工法のメリットは次のようになります。

 

 

  • 枠組壁工法なので耐震性が優れている。水平荷重や垂直荷重を壁全体で受け止めることができるから。
  • 工法がマニュアル化されていて、パネルを立て込む方式なので工事期間が短く完成は早い
  • 気密性が極めて高い。
  • 部材相互の密接度が高く、それが防火性と断熱性を高めている。
  • 内部の空調管理が容易で省エネに優れている。
  • 高度にシステム化・マニュアル化されている技術なので現場の大工さんに高度な技術が不要で品質が均一でムラが無い
  • 壁構造という特性から密閉性・機密性が高いので、火災が発生しても延焼しにくく耐火性に優れている。

 

 

 

 

 

 

▶2×4工法のデメリット

 

  • 耐震性が壁によって確保されているため、開口部が制限され、将来的な壁の撤去や貫通などはできず間取りの変更が困難
  • 木を露出したデザインを施したくてもパネルで面が構成されているので困難。
  • 同じ理由で木による調湿が期待できない。
  • 従来工法に比べて施行できる建設会社の数が少ない。特に小規模の工務店では対応できない事が多い。
  • 高温度の環境では気密性が高いので湿気が抜けず腐食の可能性がある。
  • モノコック構造であるために設計の自由度が低い。

 

 

 

ツーバイフォー工法は日本ではまだ歴史が浅く、

高い技術力と豊富な知識を持った工務店の数が圧倒的に少ないです。

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

今回は、2×4工法について長所と短所を取り上げて解説しました。

 

次回もお楽しみに!